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家づくり 2022/10/04

北側に庭を設ける北庭(ほくてい)とは?【間取りや画像ご紹介】

お家づくりのポイントになるエクステリアそして庭ですが、日当たりの良い南面の庭が当たり前のようにプランされています。

例えば敷地が北向きでの場合は建物を北側に寄せて南面を広くし、そこを庭にします。敷地が南向きの場合も同様で、建物は北側に寄せて道路に面する南面が庭のスペースとなります。敷地が東向きでも西向きでも、やはり同じです。

「南面の明るいお庭」は当然にようになっていますが、敷地条件によっては難しいケースもあります。

例えば都心の狭小地だったり、ロケーションは豊かだけど傾斜地だったり。または北側のロケーションがステキなので、ここを重視してお庭もつくりたい。こんな方もいるでしょう。

今まで、暗いというイメージしかなかった北側のスペースに庭を作ってみるとどんな雰囲気になるのか?今回は実例をもとに北庭に適している樹木やお花などもご紹介しながら一緒に理想の庭について考えてみましょう。

北庭の歴史と建造物

まずはじめに北庭は「ほくてい」と呼ばれます。

北庭の中で特に有名なのは真言宗御室派の総本山、またユネスコの世界遺産として、広く親しまれている京都の仁和寺です。この仁和寺には南庭と北庭があり、それぞれ趣が違い、多くの人々に愛されています。

北庭の特徴としては池泉回遊式庭園のお庭となっていることです。

この池泉回遊式庭園とは、江戸時代に発達した日本庭園の一様式で、池の周囲を一周しながら庭園を観賞するしくみとなっています。有名なところでは桂離宮などもこの様式のお庭です。

仁和寺の北庭を見てみましょう

北側の庭なので光が草木に反射して明るく感じますし、突き出した形に敷き詰めてある白川砂が美しさを引き立てています。石橋のさらに奥には滝石組が用意され、水音が心地よく、癒されます。

このように北庭には古くから歴史があり、また反射する陽ざしを利用して、より美しいお庭にする工夫がなされていますね。

そして池や滝水など、「水」もひとつの重要な要素となっています。もちろん、普通の一軒家では池や滝水までは難しいのですが、北庭は魅力いっぱいだということが分かりますね。

北庭のメリット

暗く、どちらかというと印象の悪い北側を庭にすることで、家全体が明るく爽やかな雰囲気になります。また、無理に南面を開けることもなく、敷地が狭い場合でも南面に建物を配置することができます。これによって、お家全体の陽当たりは良くなるでしょう。

北庭の注意点

北側にもステキな庭はプランできますが、陽当たりを好む樹木を植えても、なかなか思ったようには育ちません。北庭の場合は日陰で活躍する樹木やお花を選んで、お庭をつくっていきましょう。

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北庭におすすめな日陰を好む樹木

①ソヨゴ(モチノキ科モチノキ/常緑樹)

シンボルツリーにも使える定番の樹木です。常緑樹の中では貴重な繊細な枝葉を持ちます。

②ハイノキ(ハイノキ科ハイノキ属 常緑樹)

西日を避けた、半日陰~日陰を好みます。ソヨゴと同じく、常緑樹の中では貴重な繊細な枝葉を持つ樹木です。

③シャクナゲ類(ツツジ科ツツジ属 常緑樹)

西日を避けた半日陰~日陰を好みます。華やかな花を咲かせ、暗くなりがちな、日陰の彩りの1つになります。

④ツバキ・サザンカ(ツバキ科ツバキ属 常緑樹)

日なたから日陰まで育つ、花木です。

北庭におすすめな日陰を好むお花

雪割草

シャガ

インパチェンス

ジギタリス

ツルニチソウ

どれもかわいいお花ですよね。この種類だと、日陰でも色鮮やかに咲いてくれますので、先に紹介した樹木も含めて、理想のお庭をプランしてみはいかがでしょう。

北庭の間取りを考えてみましょう

北庭の間取りについて今回は玄関の向きによる2例をご紹介します。

玄関が北向きの場合

道路が北向き、玄関が北向きで北側に庭を作りたいときは、建物を南面に配置して車はタテ列駐車が良いでしょう。玄関前を駐車スペースにすると、敷地の面積によってはお庭にするのは難しいので、このようなレイアウトが不自由なく生活がしやすいでしょう。

そして道路面の北側をお庭にすることで、かわいらしいお庭を道行く人に見てもらます。また親戚、ご友人が遊びに来たときの家に対する印象も良いでしょう。

玄関が南向きの場合

 

この場合も北側にゆとりを持たせたいため、建物は南面にレイアウトします。そうすることで北側に余裕が出てきますので、ここをお庭スペースにしましょう。人目を気にすることなく、背の低い樹木やお花を中心にお庭をつくると、建物の南面採光の邪魔にもなりません。

この2点に共通するのは車の駐車位置です。道路面に駐車させると、それなりにスペースを取りますので、敷地にゆとりが無い場合は車か庭か悩むところでしょう。

日々の利便性を考えると駐車位置もポイントになりますので、広々としたお庭を希望する場合は、敷地の広さや形状も考えてお家づくりを検討してください。

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実際に北庭をプランした事例をご紹介

さて、ここでは北庭をプランした方たちの事例をご紹介します。皆さん、工夫をしてステキな北庭をつくっています。ぜひ参考にしてください。

参考:RoomClip https://roomclip.jp/

ミニひまわりがかわいらしく咲いています。北向きのお庭でもこんなにかわいいお花がたくさん咲きます。

北玄関のエントランスに湯目を飾って、華やいだ玄関スペースにしています。

こちらも北向きの庭です。ラティスと花壇、鉢植えなどで、ステキなお庭にしていますね。シンボルツリーもあります。

こちらも建物裏にある北庭です。このように人目の付かないところもかわいいお庭にすることで、家の中にいながら憩いのひとときを過ごせますね。

北向きの玄関に鉢植えやシンボルツリーがあり、夜はライトアップすることで、より美しい空間となります。とってもステキですね。「夜」のことを考えたお庭です。

北庭でバラやクレマチスが育っています。ホワイトのラティスも爽やかで、お庭を大切に育てていることが分かりますね。

石とラティスで作った北庭です。ニオイスミレが綺麗に咲きほこり、季節によってお花を楽しめます。

実際に北庭をプランしている方たちの画像をご紹介しましたが、そんなに悩まなくても、普通に北庭でお花や樹木を楽しめますね。

「お庭には必ず陽当たりが必要」この考えをまず無くしましょう。

そしてどの方角でもステキなお庭は作れますので、こちらもぜひ参考にしてください。

北庭をつくった人たちの声

・Aさん

最初は南面のお庭を考えていたんですが、冬は外に出ないし、真夏は暑すぎてお庭にもあまり行きません。考えてみれば、暑い時ほど日陰が恋しくなりますので、思い切って庭を北面すると、夏は涼し気で爽やかです。子供たちも遊んでいます。

・Hさん

敷地の関係で大きな庭を作れないため、北側の少し開いた部分を花壇にしました。北側といっても東西面の日差しもあるので、そんなに暗くなく、お花も順調に育っています。今はこの花壇をもう少し広げて、お花の種類を増やそうかと思っています。

・Kさん

北向きだと安定した反射光が入ってきますので、暑い夏は特に北庭の方が良いかもしれませんよ。自分はテレワークの部屋が南向きなので、直射日光が入ってきてエアコン無しでは仕事もできません。子供たちも陽当たりの良い部屋は暑いのであまりいません(笑)庭も子供部屋も北向きで良いのでは?と思っています。

まとめ

このように利用者の声を聞くと、北庭で何の問題もなく、快適なお庭づくりができますね。

庭の陽当たりは良くなければいけない=南向き。この発想をまず無くして、真っ白な状態からお家づくりを検討すると良いでしょう。でも庭づくりも家づくりも夫婦又はお一人で悩まれるより専門家に相談するのが1番手っ取り早く安心できるかと思います。

画像:COZYの「住まいづくり相談」

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WriterCOZY Life Plus 編集部

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